パリオリンピックのボクシング競技予選概要
パリオリンピック2024に向けたボクシング競技の予選が2023年から2024年にかけて行われます。日本は2023年12月19日現在、2階級での出場枠を獲得しています。男子57kg級(フェザー級)の原田周大と男子71kg級(ライトミドル級)の岡澤セオンが獲得し、彼らはオリンピック日本代表として内定しています。本記事では、他の階級に関する予選方式や日程等をまとめます。
ボクシング競技のオリンピック予選方式
パリオリンピックのボクシング競技は、女子6階級、男子7階級で行われます。各階級では16〜22名の選手が参加し、メダルを争います。各階級には最大1名の選手が各国から出場できます。
予選方式は大きく2段階に分かれています。第一段階として、2023年中頃から各大陸予選が実施されます。日本が属するアジア大陸予選は、2023年の杭州アジア大会が予選大会として利用されました。
パリオリンピック2024のボクシング競技における第二段階の予選は、2024年2月から3月にかけてイタリアで行われる第1回世界予選トーナメントと、2024年5月から6月にかけてタイで実施される第2回世界予選トーナメントに分かれます。主にこれらの予選を通じて、各階級の出場枠が決定されます(詳細は表を参照)。なお、ユニバーサル枠などの特別枠についてはここでは触れません。
女子 | 男子 | ||||||||||||
50 kg | 54 kg | 57 kg | 60 kg | 66 kg | 75 kg | 51 kg | 57 kg | 63.5 kg | 71 kg | 80 kg | 92 kg | 92 kg超 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
アフリカ | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
アメリカ | 2 | 2 | 4 | 4 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 |
アジア | 4 | 4 | 4 | 4 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 |
ヨーロッパ | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 2 | 2 | 4 | 4 | 4 | 4 | 2 | 2 |
オセアニア | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
世界予選1 | 4 | 4 | 2 | 3 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 |
世界予選2 | 4 | 4 | 4 | 3 | 4 | 4 | 4 | 3 | 5 | 5 | 3 | 4 | 4 |
ユニバーサル | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 |
合計 | 22 | 22 | 22 | 22 | 20 | 16 | 16 | 18 | 20 | 20 | 18 | 16 | 16 |
日本のオリンピック出場枠と代表内定条件
日本代表内定条件
日本においては、原田と岡澤がすでに日本代表に内定しています。内定条件は以下の通りです。
- 杭州アジア大会(アジア大陸予選)にて出場枠を獲得した選手を、パリ2024オリンピック日本代表候補として内定。
- 第1回世界予選トーナメントにて出場枠を獲得した選手を、パリ2024オリンピック日本代表候補として内定。
- 第2回世界予選トーナメントにて出場枠を獲得した選手を、パリ2024オリンピック日本代表候補として内定。
原田と岡澤は条件❶で内定しています。現在、日本がパリオリンピックの出場枠を獲得しているのは全13階級中2階級です。
世界予選トーナメント出場予定選手
その他の階級の選手たちは、2024年に実施されるオリンピック世界予選トーナメントで出場枠を目指します。2023年11月に行われたボクシング全日本選手権大会で、8階級の優勝者が世界予選トーナメントへの日本代表に選出されました。
【女子日本代表】
50kg級 木下 鈴花
54kg級 原田 美琴
57kg級 吉沢 颯希
60kg級 田口 綾華
【男子日本代表】
51kg級 坪井 智也
63.5kg級 西山 潮音
80kg級 若谷 豪
(五輪出場権を獲得している階級は選出されていません。女子75kg級、男子92kg級、92kg超級についてはJBF強化委員会が決定します。)
これらの選手たちにより、多くのオリンピック出場枠の獲得が期待されています。
日本代表内定選手に関して
岡澤セオン
東京オリンピック代表であり、2021AIBA男子世界選手権大会優勝者。東京大会では金メダリストR.イグレシアスに惜しくも敗れましたが、杭州アジア大会で優勝し、オリンピック出場権を獲得。最近ではドバイの「IBA Champions Night」に出場しました。
岡澤セオンのSNS
Instagram made.in.yamagata
原田周大
2021年以降、全日本ボクシング選手権で2連覇を達成。杭州アジア大会で銀メダルを獲得し、オリンピック出場権を手に入れました。アジア大会決勝で敗れたハロコフへのリベンジを目指しています。
原田周大のSNS
Instagram shudai__samurai